令和7年度土木学会全国大会第80回年次学術講演会で研究発表を行いました
2025年9月11日~12日に熊本城ホール・熊本大学黒髪キャンパスで標記の講演会が開催され,研究室からは松宮准教授・野口助教・学生3名が研究発表を行いました.以下に発表した学生の感想を紹介します.
The above-mentioned conference was held on September 11-12, 2025, at Kumamoto-jo Hall and Kurokami Campus of Kumamoto University, and Dr. Matsumiya, Dr. Noguchi, and three students from our laboratory gave presentations. Here are some comments from the students who presented at the conference.
下城 颯暉
並列2円柱のねじれ振動特性および準定常理論の適用性に関する検討
今回は初のポスターセッションということもあり、口頭発表とは違った緊張感を味わうことができた。口頭発表よりも発表時間が長かったため、他大学など外部の方々に自分の研究内容を深くまで知ってもらえる良い経験となった。
発表するうえで最も難しく感じたのは、聞き手の所属などに応じて発表内容の専門性を調整しなければならない点である。口頭発表ではより多くの方に理解してもらえるような内容であるべきなので、専門性が高い用語などは言い換えや説明を行う必要がある反面、簡単な説明にしすぎると内容が薄くなってしまうため、その塩梅の調節が難しい印象であった。一方でポスターセッションでは、1度に聞いてもらう人数が少数(ほとんど個人)であったため、聞き手が変わるたびに発表内容を変える必要があった。他大学で同じく風工学を扱っておられる先生方に対しては、踏み入った議論やアドバイスをいただくために、研究内容の詳細から現在検討中の内容に至るまで事細かに説明を行った。橋梁メーカーに勤めていらっしゃる方には、実務的な話をしたく思ったので、研究背景にあたる部分を特に説明した。また、京都大学の他の研究室の学生や、他大学の学生さんも聞きに来てくれたので、その際には特に専門度の高い言葉を避けるよう心がけ、自分の研究や風工学の面白さを伝えられるよう尽力した。初めての経験ではあったものの、自分の研究内容の魅力を伝え、多くの人と意見を交わすという時間が非常に有意義で楽しかったため、今後の同じような機会があればぜひ参加したい。
原 紗理
離散的フェアリングが構造物のねじれ空力振動に及ぼす影響に関する研究
1日目・2日目を通して強く感じたのは,これまで私は橋梁の完成形ばかりを意識してきたということである.実際には,各企業が新しい工法を開発したり,架設時の安定性を検討したりと,施工段階においても多くの工夫や技術が安全性に直結していることを改めて認識した.その一例が,耐風・風工学(1)の口頭発表でXXXXさんが報告された内容である.維持管理方法の変更により作業者レーンを撤去することになり,その影響を風洞実験で検証するという研究であり,完成済みの橋であっても改変時には再度空力振動の評価が不可欠であることを学んだ.また、これらの発表を理解しながら聴講できたことは、1年前の自分には想像できなかったことであり、大きな喜びであった。まだまだ知識不足を痛感したが、今後さらに知識を深め、積極的に議論にも参加できるようになりたいと強く感じた。
3日目には,人生初となるポスター発表を経験した.直前までインターンに参加していたため十分な準備ができたとは言えないが,自分なりに全力を尽くすことができた.開始直前に,隣で発表していた下城くんとリハーサルのように練習できたことは緊張を和らげ,より良い発表につながったと考えている.また,大学の先生や企業の方々だけでなく,同大学の学生も発表を聞きに来てくれたことが大変嬉しかった.彼らの発表を聞く時間が今回は取れなかったため,改めて別の機会に話を聞きたいと思う.反省点としては,質疑応答の際に「低風速域での風洞実験の精度の低さ」に言及してしまったことである.これは対外的には避けるべき発言であり,質問者の方からも注意をいただいた.今後は発言に慎重を期す必要があると感じた.一方で,その方から低風速域で精度を向上させる方法を教えていただくことができ,今後の実験に活かしたい.
学会後には野口先生の引率で呼子大橋を訪問した.そこでは2円柱ケーブルが用いられており,制振対策として多様な工夫が施されている様子を間近で見ることができた.景観上は付加部材の多さが必ずしも望ましくない面もあるが,数多くの検討と試行錯誤の積み重ねによって安全が確保されていることを実感し,大変有意義な経験となった.個人的には,黒い付加部材が点在している姿もそれほど見苦しくは感じなかった.今後も機会があれば,積極的に橋梁調査に参加したいと考えている.
松本 龍輝
数値流体解析を用いた雪粒子の構造物への衝突メカニズムに関する研究
雪氷学会に続いて、今回が2回目のポスター発表だったため、終始落ち着いて発表を行うことができた。特に、雪氷学会の発表では理解が得られにくかった部分については重点的に説明を行うなど、前回の反省を踏まえて改善できた点がよかったと感じる。また、土木学会では着雪減少に馴染みがない方も多くいたため、実際の被害事例を紹介して研究の必要性を理解しやすい工夫に努めた。発表を通じて、相手の理解度に応じて説明を工夫する力を養えたと感じている。さらに、聴講した口頭発表では、風工学に関するシミュレーションや実橋の研究について知見を得ることができ、今後の自身の研究に生かしたいと考えた。また、別のセッションでは風力発電の基礎部分に関する研究などにも触れ、普段かかわりの少ない分野の知識も得られて新鮮に感じられた。今回の学会参加で得られた経験や知識を活かして、今後の研究活動に励みたい。
